融資面談の受け方|ほぼ必ず聞かれる質問と、あいまいにしない答え方
融資面談と聞くと身構えてしまいますが、これは”試験”ではなく、担当者に事業の味方になってもらう場です。聞かれることはほぼ決まっているので、準備すれば怖くありません。そしてもう一つ——面談のために数字を「あいまいでなく明確に」言えるようにしておく準備は、そのまま事業を回す力になります。
面談で見られているのは1点だけ
審査担当者の関心は、突きつめると「貸したお金が返ってくるか」の一点です。だから、うまく話す必要はありません。あなたの答えが「返せる根拠」につながっていて、数字の出どころを自分の言葉で言えるかどうかが見られています。
よく聞かれる10の質問
質問はだいたい決まっています。丸暗記ではなく、「その数字・答えはどこから来たか」を押さえておけば、どう聞かれても答えられます。よく出る10問を、担当者の意図とあわせて整理します。
| 聞かれること | 担当者が確かめたいこと | 答え方のコツ |
|---|---|---|
| なぜこの事業を始めるのか | 思いつきでなく準備してきたか | 経験や現場での気づきに紐づけて語る |
| これまでの経歴は事業に活きるか | やり切れる人か | 関係する実務経験・実績を具体的に |
| なぜその売上が見込めるのか | 計画が希望でなく根拠に基づくか | 客単価×客数×営業日数に分解して示す |
| 競合とどう違うのか | 選ばれる理由があるか | 「自社が選ばれる理由」を1つ言い切る |
| 開業資金は何にいくら使うのか | 資金の使い道が妥当か | 見積書と一致させ、設備・運転に分けて説明 |
| 借入希望額の根拠は | 額が過大でないか | 必要額から積み上げ、返せる範囲に収める |
| 自己資金はどう準備したか | 計画的に準備してきたか | 通帳で貯めた経緯を説明(直前の”見せ金”はNG) |
| どうやって返すのか | 返済の原資があるか | 毎月の利益から返済額を出し「返しても残る」を示す |
| ほかに借入や個人の負債はあるか | 返済能力と正直さ | 隠さず正直に開示する(隠すほど不利) |
| 計画どおりにいかなかったら | リスクに備えているか | 固定費の圧縮・追加集客など具体策を用意 |
準備と持ち物、当日の心構え
面談前に整えておくこと
- 創業計画書の主要な数字は、資料を見ずに言える状態にしておく
- 持ち物:本人確認書類・通帳(原本)・設備の見積書・許認可の資料・創業計画書
- 身だしなみと時間厳守。第一印象も「この人は大丈夫か」の判断材料になる
避けたい受け答えもはっきりしています。見栄で数字を大きく言う/「たぶん」「なんとなく」で済ませる/分からないのにその場でごまかす——この3つは信頼を下げます。分からないことは、無理に答えず「確認してお伝えします」で構いません。正直さのほうが評価されます。
まとめ:明確に答える準備は、そのまま事業の力になる
面談対策は、実は経営の予行演習です。「なぜこの売上なのか」「なぜこの価格なのか」を自分の言葉で明確に答えられる状態は、融資の場だけのものではありません。日々の値決め・資金繰り・取引先や従業員への説明——事業を続けるあらゆる場面で効いてきます。あいまいさをなくす準備そのものが、事業を強くします。面談は、その最初の実践の場だと考えてください。
面談で守る計画書そのものの作り方は、融資に通る創業計画書の書き方で解説しています。
参考情報
- 日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」 https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/01_sinkikaigyou_m.html