【2025年改正】青色事業専従者給与の変更は妥当性がカギ|増額の注意点

2025年税制改正で基礎控除と給与所得控除が引き上げられ、青色事業専従者給与の増額を検討する個人事業主向けに、認められる増額理由・否認リスク・変更届出書の手続きを整理して解説します。

2025年の税制改正により所得税の基礎控除や給与所得控除が大幅に引き上げられました。青色事業専従者給与の支給額を増やせるのではと考える個人事業主も多いでしょう。しかし、単に控除枠の拡大だけを理由とした増額は、税務署から否認されるリスクがあります。

記事の要約

  • 青色事業専従者給与の支給額変更には「労務の対価として相当かどうか」という妥当性が求められる
  • 控除額引き上げを理由とした支給額増額は、原則として認められない
  • 妥当性があると判断される具体例として「全従業員の賃上げ」や「業務量の増加」などがある

制度と改正内容の概要

青色事業専従者給与とは

青色申告者(個人事業主)が、生計を一にする配偶者や親族に支払う給与について、以下の4要件を満たす場合に限り、必要経費として算入できる制度です。

  • 青色申告者と生計を一にする15歳以上の親族で、事業に6か月超従事していること
  • 「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出済みであること
  • 届出書に記載された金額・範囲内で支給していること
  • 労務の対価として妥当な金額であること

税制改正の内容

基礎控除が48万円から95万円へ、給与所得控除が55万円から65万円へ引き上げられました。これにより年間給与収入160万円まで所得税が非課税となります(従来は103万円)。

個人事業主にとっての影響

チャンス

妥当性が認められれば、専従者への支給額を増やすことで経費算入額が増え、所得税負担の軽減につながる可能性があります。

注意点

支給額が労務の対価として相当でなければ、経費計上できず、税務署に否認される可能性があります。

影響に対する対策

増額には「理由」と「根拠」が必須

ケース認められる可能性
他の従業員(パート含む)と同様に賃上げを行った場合
青色事業専従者の業務負担が増えた(他従業員が辞めた等)
単に課税最低限が引き上げられたから×

変更時は「変更届出書」の提出を忘れずに

支給額を変更する際は、事前に「青色事業専従者給与に関する変更届出書」を税務署へ提出しましょう。明確な法定期限はありませんが、できるだけ早く、支給前に提出するのが望ましいとされています。

今後の動向と留意点

  • 特に家族経営の事業者においては、形式的な増額や実態なき支給がチェック対象になる可能性があります
  • 支給額を見直す際は、業務内容や勤務時間、他の従業員とのバランスなどを説明できるよう資料を整理しておくと安心です

まとめ:今日からできる行動

  • 専従者の業務内容・労働時間・他従業員との比較を文書で整理する
  • 増額する場合は「全社的な賃上げ」「業務量増加」など妥当な理由を準備
  • 支給額変更前に「青色事業専従者給与に関する変更届出書」を税務署へ提出

参考情報