会社設立後に必要な届出まとめ|提出先・書類・期限を1枚で確認

登記が完了して法人番号が届いた——おめでとうございます。ここからは役所への届出を、この1枚で順に片付ければ大丈夫です。出す先は大きく4つ、必ず出すものはそのうちの一部だけ。全体像から手順まで、短くまとめます。

まず全体像:届出の提出先は4系統

会社設立後の届出は、行き先で4つに分かれます。

  • 税務署:すべての法人が対象。ここが最優先
  • 都道府県・市区町村:すべての法人が対象。地方税の届出
  • 年金事務所:社会保険(健康保険・厚生年金)。一人社長でも原則加入
  • 労働基準監督署・ハローワーク:従業員を雇うときだけ

このうち全法人が必須なのは税務署・自治体・年金事務所の届出。残りは「給与(役員報酬含む)を払うとき」「人を雇うとき」だけ追加で出す、という整理で迷いません。

いつまでに・どこに・何を出すか(一覧)

提出先 書類名 期限 対象 ポイント(できること・目的)
税務署 法人設立届出書 設立の日以後2か月以内 全法人 会社の存在を国税に登録する最初の届出
税務署 青色申告の承認申請書 設立後3か月を経過した日と第1事業年度終了の日の、いずれか早い日の前日まで 全法人 出すと欠損金(赤字)の繰越が最長10年使える。設立初年度に忘れやすいので同時提出が安心
都道府県・市区町村 法人設立・設置届出書 自治体により異なる(要確認) 全法人 地方税(法人住民税・事業税)の登録。期限・様式は各自治体で確認
年金事務所 健康保険・厚生年金保険 新規適用届 会社設立(適用事業所に該当した日)から5日以内 全法人 社会保険に加入できる。一人社長でも原則加入
税務署 給与支払事務所等の開設届出書 開設の日から1か月以内 給与を払う場合 役員報酬・給与から源泉徴収する準備
税務署 源泉所得税の納期の特例の承認申請書 随時(提出月の翌月末までに却下がなければ承認、翌々月の納付分から適用) 給与を払う場合(常時10人未満) 毎月の源泉納付が年2回にまとまり事務が楽になる
労基署・ハローワーク 労働保険・雇用保険の各届出 従業員雇用時(期限は要確認) 従業員を雇う場合 労災・雇用保険に加入できる

忘れず出したい2つ

多くの書類のなかで、一人社長・小規模法人がとくに得をするのがこの2つです。

青色申告の承認申請書(税務署)。出しておくと、初年度が赤字でもその赤字を最長10年間くり越して、黒字が出た年の税金と相殺できます。設立初年度は提出期限を見落としやすいので、法人設立届と同時に出してしまうのがおすすめです。

源泉所得税の納期の特例(税務署)。役員報酬や給与を払うと、天引きした所得税を国に納める義務が生じます。原則は毎月納付ですが、給与を受ける人が常時10人未満ならこの特例で年2回(7月・翌1月)にまとめて納付でき、事務がぐっと軽くなります。申請すると、提出した月の翌月末までに税務署から却下の連絡がなければ承認された扱いになり、その翌々月の納付分から適用されます。

なお消費税・インボイスの登録は判断が分かれるため、別記事にまとめています(インボイス登録の判断ガイド)。

まとめ

設立直後は勢いがあるうちに動けます。まずは税務署の法人設立届と青色申告承認申請を同時に——ここから始めれば、あとは一覧表の順に片付くだけです。自治体・年金事務所の届出、給与を払うなら源泉関係、人を雇うなら労働保険、と対象に応じて足していきましょう。期限が自治体で異なるものは、管轄の窓口で早めに確認しておくと安心です。

参考情報