青色申告のメリット|個人事業主が白色より得する4つの特典と控除額
開業したてで「青色申告は帳簿が手間そう。白色でいいのでは?」と迷っていませんか。結論を先に言うと、青色は「帳簿をきちんとつける代わりに税金が安くなる」制度です。最大65万円の控除だけでも、所得次第で年10万円前後の節税になります。個人事業主が得する特典を4つに絞ってまとめます。
特典① 最大65万円の特別控除
青色申告特別控除は、所得からそのまま差し引ける控除です。要件によって3段階に分かれます(2026年時点)。
| 控除額 | 主な要件 |
|---|---|
| 10万円 | 簡易簿記でも可 |
| 55万円 | 複式簿記+貸借対照表・損益計算書を添付し、期限内に申告 |
| 65万円 | 55万円の要件+e-Tax申告、または「優良な電子帳簿」の保存・届出 |
白色にはこの控除がありません。たとえば所得税・住民税を合わせた税率が20%の人なら、65万円控除で年13万円ほど税金が変わります。
特典② 赤字を3年間くり越せる
事業が赤字になった年は、その損失を翌年以降3年間の黒字と相殺できます(純損失の繰越控除)。
→ 2年目の課税所得は 150万円 − 100万円 = 50万円に圧縮できる
開業初年度は設備投資などで赤字になりやすいため、この繰越しは効きます。白色では原則できません。
特典③ 家族への給与を全額経費にできる
生計を同じくする家族に事業を手伝ってもらう場合、青色事業専従者給与として支払った給与を全額経費にできます(事前の届出と、労働実態に見合った金額が条件)。
白色にも「専従者控除」はありますが、配偶者86万円・その他50万円までと上限が固定。青色なら実態に応じた金額を経費にできる点が大きく違います。
特典④ 30万円未満の資産を一括で経費に
パソコンや機材など、通常は数年かけて減価償却する資産でも、青色申告者なら1個30万円未満のものを買った年に全額経費にできます(少額減価償却資産の特例・年間合計300万円まで)。
利益が出た年に必要な設備をそろえれば、その年の節税に直結します。
手間はクラウド会計で解消できる
正直なデメリットは、65万円・55万円控除に必要な複式簿記の帳簿づけです。ただし、これはfreeeなどのクラウド会計ソフトを使えばほぼ解消できます。銀行口座・カードを連携すれば取引が自動で取り込まれ、複式帳簿は自動で作られます。簿記の知識がなくても65万円控除を狙えるのが今の実情です。
まとめ
参考情報
- 国税庁「No.2070 青色申告制度」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2070.htm
- 国税庁「No.2072 青色申告特別控除」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2072.htm
- 国税庁「No.2075 青色事業専従者給与と事業専従者控除」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2075.htm
本記事は2026年7月時点の一般的な情報です。個別の取り扱いは税理士・公認会計士にご確認ください。